研究所紹介

Institute introduction

研究所の紹介

所長挨拶

東洋思想研究所 所長 松岡幹夫
東洋思想研究所 所長
松岡幹夫
当研究所は、儒学をはじめ東洋思想を顕彰するとともに、自文化を再確認しつつ他文化を理解し、国際的な対話の世界を構築し、今日の諸問題の解決に寄与することを目的に活動しています。2007年12月、東洋思想研究会として発足し、2009年4月に研究所へと改組された東日本国際大学の中核的な学術機関です。 発足以来、本学の伝統行事「孔子祭」等において、中国・韓国・日本の学者や有識者をお招きした講演会やシンポジウムを開催するなど、様々な活動を推進してまいりました。2011年10月には中国の山東大学に赴き、韓国・成均館大学校、当研究所の日中韓三大学が共同で国際シンポジウムを行い、有意義な成果を得ることができました。そうした国際交流の取り組みは日中韓国際学術シンポジウムとして現在まで継続しています。

また当研究所は研究成果を広く教育や地域へ還元していくことにも力を入れています。2013年に全学共通授業「人間力の育成」が開講され、2015年からは本学東京事務所を中心に、一般市民向けの講座として本学名誉教授の森田実先生を名誉塾長とする昌平塾も開講致しました。こうした諸活動の内容は年一回発行される当研究所の紀要『研究 東洋』を通じ、広く公開しております。 研究所の活動は、毎月一回開かれる定例会議を中心に進められています。研究員の専門は儒学・仏教・社会哲学・イスラーム等と幅広く、学際的に東アジアの思想を研究する気風が、当研究所の一つの特徴となっています。研究体制として、儒学教育研究部門、池田大作研究部門、社会哲学研究部門、中東・イスラーム研究部門の四部門を設置しています。
当研究所の研究員の所属は多彩です。東日本国際大学の他、東京大学、東北大学、早稲田大学、国際基督教大学、創価大学、韓国の成均館大学と多方面にわたります。福島県いわき市という地方に位置しながらも、学術界の第一線で活躍する研究者の力を集め、闊達な知の発信していくことを目指しています。そうした活動の成果は本学出版会を通じて「いわきから問う東日本大震災 フクシマの復興と日本の将来」(2013年)、「人間力とは何か 3・11を超えて」(2016年)、「人間力を磨く」(2018年)という三部作の講演・論文集として結実しています。 さらに2021年には研究部門を横断する形で様々なテーマについて対話を行い、書籍「四大思想から読み解く 人間力をめぐる対話」を発刊致しました。今後とも皆様方の暖かいご支援とご協力、並びにご指導ご鞭撻を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。

松岡 幹夫(まつおか みきお) 東洋思想研究所所長

取得学位 博士(学術)
出身 東京大学大学院 総合文化研究科博士課程(相関社会科学)
所属学会など 日本宗教学会、地球システム・倫理学会、日本印度学仏教学会
専門分野 社会哲学、日蓮研究
主要著書・論文・研究・活動など 『新版 日蓮仏法と池田大作の思想』 (第三文明社 2018)
『宮沢賢治と法華経 日蓮と親鸞の狭間で』(昌平黌出版会 2015)
『平和をつくる宗教 日蓮仏法と創価学会』(第三文明社 2014)
『超訳 日蓮のことば』(柏書房 2013)
『京都学派とエコロジー — 比較環境思想的考察』(論創社 2013)
『法華経の社会哲学』 (論創社 2010)
『現代思想としての日蓮』 (長崎出版 2008)
『国家と宗教 — 宗教から見る近現代日本 —』 (共著 法蔵館 2008)
『平和を目指す仏教 — 大乗仏教の挑戦2』 (共著 東洋哲学研究所 2007)
『宗教から考える公共性』 (共著 東京大学出版会 2006)
『日蓮仏教の社会思想的展開』 (東京大学出版会 2005)